パグ

パグってどんな犬?

●体高:25~30cm

●体重(理想):6.3~8.1kg

●抜け毛:中くらい

●吠えやすさ:少ない

●運動量:少ない

 

特徴

パグは、鼻がつぶれたような短鼻(いわゆる鼻ぺちゃ)の愛玩犬で、毛も短く、垂れ耳です。口は垂れたような感じで、額にはシワがよっていて、なんとも言えない顔になっています。頭が大きいせいか、そのまま首が太く、ずん胴な体型ですが、発達した筋肉にしっかりした四肢をもち、ガッシリした見た目です。清潔にしていないと匂い、鼻息が荒く、いびきもかきます。

 

ややもすると、愛らしい顔というより、しかめっ面をしているのかと見間違えますが、パグの性格自体は陽気で明るく、無邪気さや愛嬌すらあって飼い主にまとわりつくことがあるくらいです。かといって飼い主に攻撃的な面があるというわけではなく、落ち着いています。他方で、頑固で、気が強く、気に入らないことがあると座り込んだり、食事をしないことすらあったりするようです。ただ、飼い主に対して従順で、素直なのでしつけやすく、人を喜ばせるのが好きなので、家庭犬として一緒に過ごすにはもってこいでしょう。けれども、甘やかしすぎて、わがままにさせたり、何でも食べさせて肥満にならせたりしないようにしましょう。

 

被毛は、ツヤツヤとして柔らかく滑らかで、短毛でダブルコート(上毛と下毛との二重構造)になっています。毛色はフォーン、シルバー、黒、アプリコットなどがあります。毛は短いので、たまにブラッシングしてあげたらよいでしょう。顔のシワの部分は、皮膚病などにならないよう、シワの間や奥の方も丁寧に、でも手早く拭いて清潔にしてあげましょう。垂れ耳なので、定期的に耳掃除もしてあげましょう。

 

また、毎日散歩を取り入れて適度な運動をさせるのがよいですが、暑さや寒さ、高い湿気に弱いので、夏場や冬場は特に気をつけて、屋外で長い時間あまり過ごさせず、短い時間で切り上げるのがよいでしょう。

 

歴史

パグの名前の由来は、1700年代に非常に人気のあった、パグモンキーで知られるマーモセットに表情が似ていることから付けられたという説があります。また、ラテン語で「握りこぶし」を意味する「pugnus(パグナス)」という言葉からだとも言われていますが、国によっては「パグ」以外の名称もあります。

 

祖先犬としては、ペキニーズやマスティフ、小さなブルドッグと諸説ありますが、詳しくは不明で、分っているのは、パグが、紀元前からチベットで僧侶たちのペットだったということです。また、その僧侶たちを除いては、中国では、王室の者しか飼うことが許されていなかったようです。中国の記録によると、パグと描写が一致する犬がいたのは、紀元前700年頃の孔子がいた時代にまでさかのぼることができるそうです。

 

他方、英語で「パグ」という言葉が記録上登場したのは1566年のことのようです。そのことからも伺えるように、パグは、中国を起源とした犬種で、ヨーロッパにもたらされたのは、16~17世紀のオランダの東インド会社によってだとされています。特にオランダでは、オラニエ王室公認の犬になるほどでした。というのも、1572年、オラニエ家の当時王子であったウィリアムをスペイン兵士が暗殺しようと近づいた所へPompeyという名前のパグが注意喚起して救ったからだと言われています。

 

そして、ウィリアム3世が1688年に王位に就くべくイギリスへ渡った際にもパグは連れて行かれ、何世代にもわたって流行の犬種となり、ヴィクトリア女王もパグに熱中したと伝えられています。16世紀初頭に中国から非常にたくさんの犬が持ち出されましたが、19世紀後半にも、イギリス兵士が中国の北京の王宮からパグを持ち去りました。さらに、黒いパグが中国から輸入されて初めて出展されるのが1886年です。

 

フランスへは、1790年までには、その人気が広がっています。特に、ナポレオンの妻であったジョゼフィーヌもFortuneという名前のパグを飼っており、拘束された際には、そのパグの首輪の下に秘密のメッセージを隠して彼女の家族に伝えていたと言われています。

 

アメリカでは、1885年に、アメリカ・ケネル・クラブがパグを公認しており、家庭犬やショードッグとして人気はまたたくまに広がっています。

 

ちょこっとコラム

■2004年にブラジルのリオデジャネイロで開かれた、世界ドッグショーのチャンピオンに選ばれた犬は、パグでした。

 

■JKC(ジャパン・ケネル・クラブ)が公開している登録頭数によると、1999年の16位以降、2000年代後半には13位まで上昇し、2013年には再び16位になりました。